製造の仕事の中でも、溶接はモノ作りに欠かせない技術職ですよね。溶接=金属の加工というイメージがある人も多いのではないでしょうか。金属を加工する仕事は、火花が散ったり、大きな音が鳴り響く「男の現場」という雰囲気もありますよね。
実際はどんな仕事内容なのでしょうか。今回は製造の中でも、溶接の仕事について調べてみました。求人を検討している人も参考にしてみてくださいね。
【製造/溶接の仕事内容とは】
溶接の仕事内容は、主に貴金属製品の製造、加工を行います。溶接には作業によって種類が分かれており、扱う方法も異なります。
・電気や火などを利用して、熱で溶かし、材料を繋ぎ合わせる「溶接法」
・圧力だけをかけて、材料を繋ぎ合わせる「圧力法」
・熱を直接使わずに、金属を柔らかくしたもので繋ぎ合わせる「ろう接法」
作業は火花を飛び散ることも多く、火傷の危険も多いのが溶接の特徴と言えます。また紫外線の影響が強い溶接作業は、目を酷使する仕事です。男性でも紫外線カットの日焼け止めや、衣類、ブルーカット対策を行っている人も多い程です。扱う材料によっても重い物もあるので、体力勝負になることもあります。怪我や体調管理は欠かせない仕事ですね。
【やりがいについて】
溶接は材料から、設計、加工、組み立てまで物作りに関わることが出来る仕事です。材料にしか過ぎないものが、自分の手によって金具や、部品、アクセサリーなどに形を変えていく工程を体験することは、とてもやりがいを感じられることも多いでしょう。
特に日本の繊細な技術は、海外でも高い評価を受けています。機械が出来ない細かい繊細な技術が求められるので、物作りの職人としてやりがいを感じる機会が多い仕事だと言えます。
【身に付くスキル・資格】
溶接は、技術職なので、専門的な資格取得が必要となります。資格は未経験でも取得が出来るものもあるので、溶接の仕事を検討している場合は、身に付けて置いて損はありません。
・アーク溶接
・ガス溶接
上記2種類は費用を払えば、未経験でも講習を受けて取得が可能です。
この他にも、以下のような資格を取得しなければならないこともあります。
・ガス溶接技能者
・アーク溶接作業者
・アルミニウム溶接技能者
・PC工法溶接技能者
・ボイラー溶接工
・チタン溶接技能者
・ステンレス溶接技能者
・プラスチック溶接技能者
この他にも現場で指導する立場になった場合に必要な、溶接作業指導者、ガス溶接作業主任者など多岐に渡ります。
さらに溶接作業を扱う職種によって製造や、加工するものが異なり、溶接技術によっても異なる資格が必要となるケースがあります。主な職種には、以下のような種類が挙げられます。
・鉄鋼工所機械工
・造船所内溶接
・鉄骨溶接工
・建築板金工
他にも缶などの加工を行う製缶、溶接工、機械組立工などがあります。漢字で表すと分かり辛くなりますよね。自動車の部品の製造や、家具などを支えている金属の溶接、缶詰などに使用される缶の製造など、実に幅広く私達の生活に密着した仕事と言えます。
現場では設計から加工、さらに製造と幾つもの工程を行うのも溶接の仕事内容です。
・身に付くスキルとは
溶接の仕事は、ガスを使用する場合や、高温の火花が散ったりするケースもあります。そのために安全の知識も身に付ける必要があり、日常生活でもその知識を役立てることが出来ます。
また溶接の高度な技術と、必要な資格・知識を身に付けることが出来れば、昇進のステップアップや、独立の道を選択することも可能です。
【溶接の仕事に向いている人のタイプ】
溶接は物作りが好きという人には、向いている仕事です。また機械では出来ない細かい作業とスキルが必要な仕事なので、安定した仕事がしたいと思う人にもおすすめです。その他にも以下のようなタイプの人は、溶接の仕事で成果を出せる可能性があります。
・安全性を重視し、てきぱきと行動出来る人
・細かい作業が好きで、集中力が続く人
・図面通りに組み立てるのが好きという人
・説明書などよく読んで、順序通りに物事を進めるのが苦にならない人
また資格を取得する必要が多い仕事なので、学ぶことが好きという人も向いていると言えます。男社会のように思う人もいますが、女性でも溶接で活躍している人は大勢います。女性は重い物を運んだり、体力勝負の現場で出来る作業が限られてしまうため、工場での細かい作業を行う場合が多いです。
上記に当てはまる人がいれば、溶接の仕事を検討してみるのも良いかもしれませんね。
【まとめ】
溶接の仕事は、公共の場や自宅の家具、アクセサリーなど身近なものにも行われています。自分で作った物が使われていると、さらに仕事のモチベーションも上がりそうですね。また接客業務のように、臨機応変なコミュニケーション能力が必要となるわけではないので、コツコツと作業を行う方が得意という人が活躍出来る仕事でもあります。
溶接方法によっても取得しなければならない資格もありますが、勉強して身に付くスキルも多いので、専門職に就きたいという人にもおすすめです。